AIが解き放つ、動画の無限の可能性。プロデューサー・安岡大輔氏が視る、動画コンテンツの未来

大久保敬太

ビジネスシーンにおいて、顧客エンゲージメントやサービス・商品の効果的な訴求のための手段として、動画の重要性が増している。同時に、AIの進化は動画制作をより手軽に、高品質なものへと革新している。 メディア・クリエイティブカンパニーのAmbitionsでは、さまざまな領域のプロフェッショナルへのインタビューを通して、AIとの共創の道を探っていく。今回は、Ambitions 動画プロモーション事業部エグゼクティブプロデューサーに就任した安岡大輔に、動画制作におけるAIの現状と可能性について聞いた。 聞き手 大久保敬太(Ambitions事業部 編集長)

※本連載では、Xarisを活用して作成しています
※バナー・デザインに、ChatGPT「DALL・E」を使用

安岡大輔

Ambitions 動画プロモーション事業部 エグゼクティブプロデューサー

テレビ局、NewsPicks、AI動画スタートアップ。キャリアの中で見た、動画コンテンツの変化

大久保 本日はよろしくお願いします。

安岡 よろしくお願いいたします。

大久保 まずは、安岡さんのこれまでのキャリアと、動画制作におけるAIとの出合いについてお聞かせください。

安岡 まず、僕のキャリアはローカルテレビ局での番組制作から始まりました。その後、ニュースメディアのプラットフォームであるNewsPicksに移籍し、動画制作に携わってきました。2022年に米国のAI動画スタートアップに参画し、2年間弱、最先端の技術に触れる経験を積みました。

キャリアの中で転機となったのは2021年頃、TikTokやYouTubeショートの台頭を目の当たりにしたことです。

それまで動画制作と言えば、高額な予算と人員、専門的な技術を駆使して、ハイクオリティな動画制作を行うことがよいと考えられていました。

しかしこの頃、名もなきユーザーがスマートフォン一つで制作する短尺動画が、従来の常識を覆すほどの影響力を持つようになってきたのです。動画制作に対する意識を変革する必要性を痛感しました。

生成AIが起こす、動画のゲームチェンジと落とし穴

大久保 生成AIの社会実装も始まっている今、動画領域におけるAIの影響は、どの程度広がっていますでしょうか。

安岡 そうですね。今、世の中に発露している影響っていうのは、ごく一部だと思います。それでも、今まで絶対に個人レベルでは実現できなかったような作品が作り始められています。時間や予算が一気に下がってるっていうのは、一つ大きな変化です。

MidjourneyやRunwayといった、少し高度な動画生成AI技術を組み合わせて、プロンプトを駆使すれば、極端な話たった一人でハリウッド作品のような動画を作ることもできると思っています。

大久保 すごい……動画は他のクリエイティブと比べて、人員もお金も多くかかる領域。その分、インパクトが大きいですね。

安岡 ええ、この変化自体は、素晴らしいことだと思います。一方で、リスクも出てきています。なんでも作れちゃうからこそ、悪意ある使われ方をしてしまう。

代表的なものは、ディープフェイク。例えばAさんが言ってないことも、あたかも本当に言っているように伝わる、というものです。

大久保 イーロン・マスクのディープフェイク動画が詐欺に使われている、という話はよく聞きますよね。

新しく作られていくイメージをモノクロの幾何学模様で表現

安岡 あとは著作権の問題ですよね。プロンプトで指示して生み出したアセット、素材、画像であったり動画であったりっていうのは、基本的にはプラットフォーマーの規約によっては商用利用もOKとなっています。

例えば大久保さんがプロンプトを書いて素晴らしい動画を作りましたっていうときに、コンテンツの著作権が誰のものなのか。今までのクリエイターなら監督がいて、プロデューサーがいて、役割がちゃんと分かれていたため、その判断が明確でした。

しかし、AIとなると、ルールを改めて定めなければ、既存の考えでは整理できなくなる。

大久保 面白い。クリエイティブの意匠権などが、エンジニアのコードの著作権などに変わっていくんですね。プロンプトに著作権が発生していくのかも……。

安岡 究極、そうなるかもしれないですしね。そして、仮にそれで対価を得た場合に、AIが生成した著作物の利益の分配はどうするのか。動画AIの主要プラットフォーマーは民間企業なので、ある日規約を変えて、生成にかかる権利やフィーを求めるかもしれない。

まだAI活用の幕が開いたばかりのため、制度設計とかルールの設計っていうのは、当然これからだとは思います。しかし結構想像力豊かに考えると、そういうことも将来の壁にはなっていくんだろうなと思います。

AI時代のクリエーターには、エンジニアリングの知識が求められる

大久保 お話を聞いていると、動画制作に必要な仕事やスキルが、これから大きく変化していくことが予想できます。

安岡 そうですね。現時点では、まずはAIの目利き。今、「生成AI動画」と検索するだけで無数のツールが出てくるわけですよね。ツールの特徴や精度なども、やっぱり全然違う。自分が作りたいものを作るため、どのツールを選び、組み合わせていくかが大切です。

また、イメージした映像を実現するため、どんなプロンプトを書き、AIの精度を高めていけるかも大切です。AIは魔法ではありません。自分の頭の中にあるイメージだったりとかストーリーを、AIの力を借りてしっかりとした形にするには、やっぱりそれなりの研鑽、努力、ハックっていうのは間違いなく必要になると思う。

大久保 クリエイティブ能力に加えて、AIでそれを実現するプロンプトの能力の両方が必要になるのですね。

安岡 おっしゃるとおり。これからのクリエイターには、エンジニアリングスキルっていうのは絶対的に必要になってくると思います。

今までは、エンジニアはエンジニア、クリエイターはクリエイターでよかったんだけど、ここがハイブリッドになっていく。最低限必須のスキルとしてコードが書ける知識があることや、プロンプトを使いこなす知識があるっていうのは、もうマストになってくるでしょうね。

大久保 数字や理系な思考の苦手なクリエーターの方にとっては、きびしい現実ですね。

安岡 よく右脳型、左脳型って言うじゃないですか。クリエイターは右脳型のイメージが強いと思うんですけど、実は左脳的な作業というのもかなりの部分を占めています。

クリエイターとして何かコンテンツを生み出すには、目的を設定しなきゃいけない。その目的を設定するには、コンテンツを発信する側の思想やビジョンを理解しなきゃいけない。そして目的に向かって、適切な手法や段取りを踏んで、実現していかねければいけない。

つまり、クリエイティブな作品には、論理的な思考力はとても大事だと考えています。

そしてそれができるクリエーターが、AIに代替されない存在になり、AI時代のプロフェッショナルな人材として、市場価値も上がっていくと思います。

AIが描く動画制作の未来。動画の民主化が始まる

大久保 これからAIの実装が進むと、動画制作の世界はどうなっていくと思いますか?

安岡 究極的には、誰もが簡単に、自分の頭の中にあるイメージを形にできる時代が来ると思います。僕が目指しているのは、まさにそれで、プロじゃなくてもクオリティの高い動画を簡単に作れる世界を、AIを活用して実現したいんです。

例えば、企業のIR資料って、投資家にとっては重要な情報だけど、なかなか読み込むのが大変じゃないですか。それを分かりやすく動画で伝えられたら、投資家とのコミュニケーションがスムーズになるはずです。他にも、AIを活用すれば、低コストで効率的に制作できるコンテンツはたくさんあると思います。

AIによって、動画の民主化が進むと考えます。

大久保 動画の民主化。クリエーターの方が、自身の技術の「民主化」を目指すのは、少し意外な気がします。

安岡 これまで動画制作の領域は、僕も含む専門家たちが既得権益を得ていたんですよ。動画って難しそうだからプロに頼む。依頼するしかないから、高額でも出すか、諦めるしかない。しかし、AIによってその常識が変わります。

動画制作の民主化は、既存の技術が解放されると同時に、動画市場全体の底上げに繋がると思います。であれば、ひとりの動画クリエーターとして、その未来を実現したいんです。

大久保 安岡さんがAmbitionsのエグゼクティブプロデューサーとして、実現したいAI活用はありますか?

安岡 先ほどお話しした動画の民主化の実現のため、企業に安価で提供できる、AIを活用した動画生成のワークフローを確立したいです。

前述のIR関連はもちろん、新商品・サービスの魅力を伝えるプロモーション動画なども、僕のイメージしているワークフローが実現すれば、ある程度のクオリティの動画を各社で生成できるようになる。ビジネス領域において、これを実現したいです。

大久保 Ambitionsでは企業のクリエイティブ支援に力を入れていますが、情報発信や制作に悩んでいる方は本当に多い。ぜひ、安岡さんのビジョンを実現する場として、Ambitionsを使ってください。

edit by Keita Okubo


本記事は、Xarisで生成した構成や原稿の修正を繰り返し、最終的に「編集」したものです。以降、Xarisが生成したそのままの原稿を紹介します。

【動画の民主化で企業コミュニケーションを進化させる】元NewsPicks動画プロデューサーが語る、AI時代の動画制作の未来

イントロダクション

ビジネスシーンにおいて、顧客エンゲージメントやサービス・商品の効果的な訴求のための手段として、動画の重要性が増している。同時に、AIの進化は動画制作をより手軽に、高品質なものへと革新している。

メディア・クリエイティブカンパニーのAmbitionsでは、さまざまな領域のプロフェッショナルへのインタビューを通して、AIとの共創の道を探っていく。

今回は、2024年10月1日にAmbitionへジョインした、動画プロモーション事業部エグゼクティブプロデューサーの安岡大輔氏に、動画領域におけるAIの現状と可能性について話を聞いた。

テレビからNewsPicks、そしてAI動画スタートアップへ:安岡氏のキャリアとAIとの出会い

大久保:本日はよろしくお願いいたします。

安岡氏:よろしくお願いいたします。

大久保:まずは、安岡さんのこれまでのキャリアと、動画制作におけるAIとの出会いについてお聞かせください。

安岡氏:僕のキャリアは、ローカルテレビ局での番組制作から始まったんです。その後、ソーシャルメディアであるNewsPicksに移籍し、ネットメディアでの動画制作に携わってきました。そして、米国にてAI動画スタートアップに参画し、2年間弱、最先端の技術に触れる経験を積んだんです。

初期に在籍したテレビ局やNewsPicksでは、AIを活用した動画制作は皆無でした。時代の流れもあったとはいえ、当時はAIの活用が一般的ではなかったと言えるでしょう。転機となったのは、2021年、NewsPicksを離れることを決意した頃です。それまで高額な予算とプロフェッショナルな技術を駆使してハイクオリティな動画制作を行うことが当然と考えていましたが、TikTokやYouTubeショートの台頭により、その常識は大きく揺らいだのです。

名もなきユーザーがスマートフォン一つで制作する、縦型の短尺動画が、従来の常識を覆すほどの影響力を持つようになってきたのです。この状況を目の当たりにし、動画制作に対する意識を変革する必要性を痛感しました。そして、動画スタートアップにおいて、AIを活用した新たな動画制作の手法を模索したいという思いが強くなり、転職を決意したのです。

当時、目指していたのは、プロではなくても、誰もが簡単に質の高い動画を制作できる世界の実現でした。AI技術は、そのための強力なツールになると確信していたのです。

動画制作におけるAI:2年間で起こった進化と変化

大久保:インタビューの冒頭で、AIの専門家ではないとおっしゃられていましたが、クリエイティブな動画を数多く見てこられた安岡さんから見て、2021年、2022年とおっしゃっていましたが、ここから2年経った今、生成AIが登場し、社会実装も始まっているこのタイミングで、動画領域においてAIはどのような影響をすでに与えていると思われますか?

安岡:そうですね。今まさに発露している影響っていうのは、まだ一部だと思うんですけど、要するに、先ほどの僕のキャリアの話にもありましたけど、今まで絶対に個人レベルでは作れなかったようなものが作り始められているわけですよね。時間とか予算とかっていうのも一気に下がってるっていうのは、一つ大きな変化でしょうし。

生成AIがもたらす動画制作の未来:可能性とリスク

大久保:なるほど。クリエイティブな動画における地殻変動のようなものが、本当にこのまま起きるのかどうかはまだ分かりませんが、MidjourneyであるとかRunwayであるとか、いわゆるちょっと高度な動画生成AI技術を使えば、極論、プロンプトをうまく駆使してですね、ツール自体を組み合わせる知識も必要だと思うんですけれども、そこをとにかくエンジニア的な形でクリエイターがたった一人で極端な話、ハリウッド作品のような動画を作ることも始めているというのが、今世の中に出てきている変化として一番大きなものだと思っていて。これ自体は素晴らしいことだと思うんですよね。可能性も広がるし。なんだけど、一方で同時にそこのリスクも当然言われてて、やっぱりディープフェイクですよね。なんでも作れちゃうからこそ、悪意ある使われ方をしちゃうんじゃないのっていう。

安岡:テクノロジーが発達することによって、例えばAさんが言ってないことも、あたかも本当に言っているかのようなディープフェイクってもうすでに出回ってるわけじゃないですか。イーロン・マスクがめちゃめちゃ喋ってたりとか。

大久保:あとは著作権の問題ですよね。プロンプトで指示して生み出したアセット、素材、画像であったり動画であったりっていうのは、基本的にはMidjourneyやRunwayや、いわゆるプラットフォーマーの規約によって一定商用利用とかもOKというクリアはあると思うんですけど、本当にコンテンツ自体の著作権が誰に?プロンプトを書いて作った人の権利ってどうなるの?とか、その辺の議論も。

安岡:誰の作品なの?これって。例えば大久保さんがプロンプトをわーっと書いて、駆使して素晴らしい動画を作りましたっていうときに、でもそこには、例えばMidjourneyを使って作りましたとか、MidjourneyとRunwayとStable Diffusionを使って組み合わせましたっていうときに、この出来上がった一方の作品の著作権ってどうなるんだろうなとか。おそらく議論はされてると思うし、僕が知らないだけかもしれないんですけど、今までのクリエイターなら監督がいて、プロデューサーがいて、役割がちゃんと分かれていたから、回答者クレジットも容易だったわけですよね。著作権も誰が持つっていうのも。こういうスピードでテクノロジーが進化していくと、それこそディープフェイクの問題とか、モラル倫理観の問題ですよね。あとはこの著作権のところがどうなっていくんだろうなっていうところは、クリアしていかないと社会実装は進んでいかない。いかないでしょうということは思いますね。

著作権の行方:コード化するクリエイティブと新たな課題

大久保:すっごい面白い。面白いって言ったらあれですけども、今まで著作権だったのがコードみたいなソフトウェアの技術のなんとか権とかに変わってるんですかね。

安岡:究極そうなるかもしれないですしね。仮にそれで対価を得た場合に、その作品によって対価を得た場合のその対価の分け方とかもね、じゃあツール側に払うの?とか。各ツールで所有利用OKってことは、たぶんプラットフォーマーには払わなくていいですよっていう話なのかなとは思うんですけど、とはいえ、まだ誰もやったことがない。そこでぶつかる壁っていうのもきっとあると思うんですよね。

大久保:そのツール側が、例えば規約を書き換えることによって、ある時点、そのフィーが発生しちゃうとか。

安岡:そうですね。プラットフォーマー側は別に変えてもいいわけですしね、自分自身のサービス。

大久保:ですよね。民間の企業であれば、そこの規約は容易に変えられるでしょうし、プラットフォーム依存になっちゃうところへの、ある種仕方のないことではあるし、まだ幕が開いたばかりだから、そこまでの制度設計とかルールの設計っていうのは、当然まだまだこれからだとは思いますけど、結構想像力豊かに考えると、そういうことも将来の壁にはなっていくんだろうなと思います。以前お話をお伺いした際に、「メキシコが今すごい試されてる」みたいな話をしてあげたと思うんですけど、それっていうのはプラットフォーマーがどこどこめちゃくちゃあるっていうことですか?

生成AI動画ツール:目利きとAIを使いこなす力が試される時代

安岡:そうですね。生成AI動画って検索したりするだけで、無数のツールが出てくるわけですよね。ツールごとの特性とか、プランによる生成されるアセットの精度であるとか、やっぱり全然違うので、それぞれが。僕も全部を把握してるわけではないですし。ただ自分が作りたいものっていうのを、どのツールを使って、または組み合わせてば生み出せるのか。それを作るために書くツールで、どういうプロンプトを書けばより自分のイメージに近づけるのかっていうところは、目利きはもちろんですし、あとはどれだけプロンプトの精度を上げるかっていうのは、例えばツール側の癖であるとかですね。あとは試行回数をとにかく重ねるとかことをしないと、本当に魔法ではないと思うんで。自分の頭の中にあるイメージだったりとかストーリーを、AIの力を借りてしっかりとした形にするには、やっぱりそれなりの研鑽、努力、ハックっていうのは間違いなく必要になると思う。むしろ、クリエイティブ能力とプロンプト能力がいるようになるんですね。

大久保:おっしゃるとおりですね。これからのクリエイターに求められる必須スキルのひとつに、きっとエンジニアリングスキルっていうのは絶対的に必要になってくると思うんですよね。今まではそんなことなかった。エンジニアはエンジニア、クリエイターはクリエイターでよかったんだけど、やっぱりここがハイブリッドになるクリエイターが、イコールツールをうまく使いこなしていくクリエイターになっていくでしょうし、そうなれば、それこそAIに代替されるようなクリエイターにはなり得ないと思いますし、あとはクリエイターとしての市場価値も上がっていくと思うし、いずれ最低限必須のスキルとしてコードが書ける知識があるとか、プロンプトを使いこなすだけの知識があるっていうのは、きっともうマストになってくるでしょうね。

安岡:よく右脳型、左脳型って言うじゃないですか。確かにクリエイターは右脳型のイメージって強いと思うんですけど、僕はどっちかっていうと左脳型なんですよね。でも結局クリエイターとして、何かコンテンツを創るときには、ちゃんと手法、段取りっていうのがあるじゃないですか。コンテンツで何を解決したいのかっていう目的を設定しなきゃいけない。その目的を設定するには、コンテンツを発信する側の思想やビジョンを理解しなきゃいけない。論理的な思考力って大事だなと思っていて。そういう意味だと、自分の思考を整理するのにChatGPTを使うと、スピードが格段に上がるのは感じますね。

AIが描く動画制作の未来:民主化と新たな価値創造へ

大久保:これから、AIが進化していくと、動画制作はどうなっていくと思いますか?

安岡:究極的には、誰もが簡単に、自分の頭の中にあるイメージを形にできる時代が来ると思います。僕が目指しているのは、まさにそれで、プロじゃなくてもクオリティの高い動画を簡単に作れる世界を、AIを活用して実現したいんです。

例えば、企業のIR資料って、投資家にとっては重要な情報だけど、なかなか読み込むのが大変じゃないですか。それを分かりやすく動画で伝えられたら、もっと投資家とのコミュニケーションがスムーズになるはずです。他にも、新サービスの紹介動画や社内教育用の動画など、AIを活用すれば、低コストで効率的に制作できるコンテンツはたくさんあると思います。

大久保:動画制作の民主化ですね。

安岡:そうです。ただ、AIが進化しても、人間の感性や創造性が不要になるわけではありません。むしろ、AIを使いこなす能力が、新たな価値を生み出す鍵になると考えています。AIはあくまでツールであり、それをどう使うかは人間次第。AIの可能性を最大限に引き出し、人間ならではの感性と組み合わせることで、これまでにない全く新しい表現が生まれると信じています。

AI活用のワークフロー確立:動画制作の民主化を目指して

大久保:安岡さんが個人として、AIを活用した動画制作で実現したいことはありますか?

安岡:そうですね。僕が目指しているのは、プロのクリエイターでなくても、誰でも簡単に質の高い動画を作れるような、AIを活用したワークフローを確立することです。

大久保:それは、具体的にはどのようなものでしょうか?

安岡:例えば、企業が新商品を開発したとします。その商品の魅力を伝えるプロモーション動画を作りたいと思っても、制作会社に依頼すると高額な費用がかかりますよね。そこで、AIを活用したワークフローを導入すれば、商品名やパッケージ画像、伝えたいポイントなどの情報を入力するだけで、ある程度のクオリティの動画を自動生成できるようになります。

最新号

Ambitions Vol.5

発売

ニッポンの新規事業

ビジネスマガジンAmbitions vol.5は、一冊まるごと「新規事業」特集です。 イノベーターというと、起業家ばかり取り上げられてきました。 しかしこの10年ほどの間に、日本企業の中でもじわじわと、イノベーターが活躍する土壌ができてきていたのです。 巻頭では山口周氏をはじめ、ビジネスリーダー15組が登場。それぞれの経験や立場から、新規事業創出の要諦を語ります。 今回の主役は、企業内で新規事業を担う社内起業家(イントラプレナー)50人。企業内の知られざる新規事業や、その哲学を大特集します。 さらに「なぜ社内起業家は嫌われるのか?」など、新規事業をめぐる3つのトークを展開。 第二特集では、新規事業にまつわる5つの「問い」を紐解きます。 「企業内の新規事業からは、小粒なビジネスしか生まれないのか?」「日本企業からイノベーターが育たない。 人材・組織の課題は何か?」など、新規事業に関わる疑問を徹底解説します。 イノベーター必携の一冊。そろそろ新しいこと、してみませんか?